過敏性腸症候群と子どもの関係

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子どもにも起こるの?

「過敏性腸症候群」は、大人がよく起こすことで知られていますが、実は「子ども」も引き起こしてしまいます。

 

子どもの「過敏性腸症候群」の発生頻度は先進国においてとても多く見られます。

 

日本もその中のひとつです。特に思春期を迎える頃に増え始まる傾向にあり、中学生、高校生に多く見られます。

 

ですが最近では、こうした症状がどんどん低年齢化していると言えるでしょう。腸環境が悪かったり、精神的に弱い性格の子供の場合は小学校低学年の子どもでも発症しやすくなります。

 

特に朝起きた時や、外出する時に排便のトラブルが起きやすく、登校前の慌ただしい時間帯に何度もトイレに行ったり、排便しても何となくすっきりしないなど、お腹の苦痛を訴える事が多いのです。

 

下痢や便秘などの異常、腹痛や腹部の不快感などが主な症状で、炎症や出血のない機能性の胃腸の病気の一つとされています。

 

細菌やウイルス感染による急性腸炎、クローン病や潰瘍性大腸炎という慢性の腸の病気などとの鑑別を要します。

 

もともと幼少時に腹痛を訴えやすい子どもに起こりやすいとされますが、血液や尿・便の検査や腹部レントゲンや超音波などでも特に異常は見られません。

 

しかし、症状は持続することが多く、子どもにとって朝や外出中は本当に苦痛の多い時間や環境になります。

 

原因はまだ完全に明らかになっていませんが、長官の運動異常、消化管ホルモン、内臓知覚過敏や炎症、腸内細菌叢の変調、アレルギー、免疫異常、心理社会的要因など多くの要因がかかわるといわれています。

 

その中でも自律神経を介して脳と消化管のシグナルの伝達経路である「腸脳相関」の異常が病態に大きく関与しているといわれています。

タイプ

「過敏性腸症候群」は、

  • 腹痛型

起床時に腹痛が多いが、午後にはおさまる「低年齢」の子に多いタイプ

 

  • 便秘型

下剤を使わなければ全く便意がないか、便意はあるがお通じがない「女の子」に多いタイプ

 

  • 下痢型

起床時に、下痢や腹部不快感が強くなる思春期の「男の子」に多いタイプ

 

  • ガス型

お腹の張りやお腹が鳴り、おならが多いなどの症状があり、静かで狭い教室の中では特に気になる思春期の「女の子」に多いタイプ

 

この4つに大きく分けられます。

治療や対策として

治療には規則正しい生活や排泄習慣、腹部の保温などが必要になりますが、タイプにより食事での注意点が異なります。

「腹痛型」や「下痢型」では冷たい飲物やカフェイン、高脂肪食を控えましょう。

「便秘型」では水分摂取や繊維の多い食品を摂取します。

「ガス型」ではたまねぎや芋類などのガス貯留しやすい野菜や果物、炭酸飲料などを控えます。

日本人の大人だけでなく、子どもにも多くみられる「過敏性腸症候群」は、炎症や腫瘍などの重大病気は認められないものの、心理面などの物理的に見えない要因で発症する事が多いため、周囲からの理解が欠ける事もあるでしょう。

トイレにこもることで家族からも注意され、遅刻や欠席も多くなり不登校になったり、罪悪感や自尊心の低下からうつ病を合併したりする場合もあります。

それがまた、ストレスとなり症状を悪化させるなどの悪循環になります。とくに子どもの場合は、学校生活において過ごしにくい状態が続くと不登校などになりかねません。保護者の方が早めに疾患に気づいて、対策をとってあげましょう。

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