過敏性腸症候群と「げっぷ」の関係

「過敏性腸症候群」のガス型の症状といえば「おなら」ですが、人によっては「げっぷ」も症状として現れます。

そもそも「げっぷ」が出る原因として考えられるものとして、「呑気症」(どんきしょう)があります。

「呑気症」とは、読んで字のごとく空気を飲み込んでしまう病気のことで、主に「ストレス」が原因で発症します。

症状として「げっぷ」だけでなく、胸焼けやおなら、腹痛なども引き起こします。

なぜ空気を飲み込んでしまうのか?

呑気症の原因で最も多いのが、「噛み締め」や「ため息」などで唾液を頻繁に飲み込んでいる場合です。ストレスとの関連性が高いのもこのためです。

 

普通、「げっぷ」というのは食べ物を食べたあとや、炭酸飲料を飲んだあとに出るものです。

これは、誰しも食事中に空気を飲み込んでいるため、胃の中に空気がたまるからです。

しかし、不安や緊張が重なると、噛み締めやため息が増え、食事とは関係なく唾液を飲み込む回数が増えます。

緊張して口の中が渇くのも、唾液を飲む回数が多くなるため、同じように呑気症を引き起こします。

さらに、下痢やおならの恐怖で毎日ストレスだらけの「過敏性腸症候群」の人は、様々な場面で無意識に唾液を飲み込んでしまっているわけです。

そのせいで「げっぷ」だけでなく、おならの回数も多くなります。

おならが気になってそればかり考えるようになると、それがストレスとなってさらに空気がたまり、お腹が常に張っている感じや、何度も何度もおならが出る原因になってしまいます。

このように悪循環で負のループが続くという点では、下痢型と同じです。

ガス型でおならや「げっぷ」に悩んでいる人は、できるだけ考えないようにし、噛み締めないように練習したり意識して、リラックス状態を維持しましょう。

呑気症だけが原因ではない

「過敏性腸症候群」そのものが「げっぷ」を引き起こす場合もあります。

それが腸内環境の悪化によるガスの発生によるものです。

便秘型やガス型に多く見られるタイプで、おならの原因となるガスが「げっぷ」として出るケースです。

腸内環境が悪化すると、悪玉菌が繁殖し、体にとって有害なガスを発生させて、これが腹痛の原因にもなります。

体にとって良くないので、「げっぷ」やおならとして体外に排出されます。

このガスを我慢したり、「過敏性腸症候群」を放置していると、ガスが血液に溶け込み、全身に回ります。

それが原因で皮膚のトラブルや体調不良にも繋がります。

なので、「げっぷ」やおならはできるだけ我慢しないようにし、原因となっている「過敏性腸症候群」を治すようにしましょう。

また、ゲップが原因で胃酸が逆流するようになると、逆流性食道炎の原因にもなります。呑気症は逆流性食道炎によっても引き起こされますが、逆流性食道炎を引き起こすこともあります。

早め早めの対処が肝心です。

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