野球選手の投手においては、投球後に肩関節の調子を整えることを目的としたアイシングが一般化しています。
投球後には肩関節や肘関節がやや「炎症」症状になります。
その「炎症」を冷やすことで抑制し、筋肉の回復を促すという目的で行われているのがアイシングです。
直接患部を冷やすことで毛細血管を冷やして収縮させ、血流を抑制します。
しばらくその状態をキープし、アイシングを止めた際に、毛細血管へ一気に血液を流れさせることにより、疲労物質などを流してしまうという仕組みのようです。
アイシングを行うタイミングとして、これは投球後であれば30分以内に行うのが望ましいです。
マウンドを降板したり、試合が終了した時点でアイシングに取り掛かりましょう。
タイミングが遅ければ遅いほど疲労は肩に蓄積し、効果は薄くなってしまうので、なるべく素早く行う必要があります。
続いて冷やす時間ですが、むやみやたらに冷やせば効果があるというわけではありません。
冷やす時間は、15~20分程度が望ましいです。
冷やす時間が短ければ効果は期待できませんし、長すぎる場合には血流が悪い時間が長くなり、炎症自体は抑えられるが疲労回復の効果は低くなってしまいます。
しっかり時間を測り、適切な方法でアイシングを行いましょう。
肩を温めるのは間違いなのか?
「炎症」とは何かご存知ですか?
なんだか、基本的に身体には良くないと思いますよね。
筋緊張や筋疲労などで血流が阻害されると、「プロスタグランジン」という物質が分泌され血管を広げます。
広がった血管に血液が流れ、局所が熱を持ちます。
この状態がいわいる「炎症」なのです。
そしてこの「炎症」がおこると、神経が過敏になり痛みを感じます。
結果的に痛みを引き起こすので身体によくない反応な気がしますが、その痛みは「自然治癒力」を高め筋肉を修復するために必要なものです。
「自然治癒力」とは、代謝を高め、からだの防御力を上げ、こわれた組織を修復する力を呼び起こす事です。
肩の怪我・故障が常態化している選手に限っては、投げていない時も炎症しているため、投球することで炎症がひどくなるのであればアイシングは必要かもしれません。
しかし投げることによって起こった少しの炎症であれば、それは身体が肩を元どおりに修復しようとしているサインです。
そのサインを無視してのアイシングは肩を悪くする方向に、傷害を引き起こすきっかけなると考えています。
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とも鍼灸治療院でございます。