生活習慣を工夫して「片頭痛」を予防

繰り返し起きる頭痛を「慢性頭痛」と言い、その中でも日常生活に支障が起きやすいのが「片頭痛」です。

強い痛みが長く続く「片頭痛」は、症状がひどいと仕事や家事ができない場合もあり、日常生活に大きく影響することもあります。

毎日の生活の中から「片頭痛」を引き起こす要因を減らし、予防を心がけることも大切です。

最もよく起きる頭痛が「緊張性頭痛」で、頭全体がギューッとしめつけられるような痛みであるのに対して、「片頭痛」はこめかみから目のあたりが脈拍に合わせて、ズキンズキンと痛みます。

体を動かすと痛みが増すので仕事や家事をしたくなくなり、いったん痛みだすとしばらく続き、1ヶ月に1~2度、多い人では1週間に1度と周期的に繰り返すのが特徴です。

そしてこの「片頭痛」は、特に30代女性に多く、5人に1人は片頭痛持ちと言われています。

初潮を迎える年代を過ぎると「片頭痛」になる女性が男性をはるかに上回るようになること、生理前から生理中にかけて痛みに悩まされる場合が多いこと、妊娠6ヶ月から頭痛が起こらなくなり、出産後にまた発症することなどから、女性ホルモンの変動が関係していると考えられています。

ただし「片頭痛」を引き起こすのは女性ホルモンだけではなく、「片頭痛」は男性にも起きます。

ストレスや肩こりが片頭痛の引き金になりますが、ストレスから解放されてほっとする時に痛みが強まることもあります。

また、タバコやアルコール、寝不足、寝すぎ、疲労、空腹、片頭痛を誘発する食品などによっても、片頭痛が起こることが知られています。

「片頭痛」は日常生活のふとしたきっかけで誘発されますが、片頭痛が起こりやすい条件は人によって違います。

自分が「片頭痛」になりやすい条件を知って、条件が重なる時はできるだけその状況を避けるようにすることで、「片頭痛」はある程度防ぐことができます。

自分でできる簡単なセルフケアを実行して、「片頭痛」が起こりにくい生活を送りましょう。

「片頭痛」を予防するポイント

①食生活で気をつけること

「片頭痛」は、脳の血管が広がって、神経が刺激されることで起こります。

そのため血管を拡張・収縮させたりする物質を含む食品は避けましょう。

「片頭痛」の予防に効果があるとされている栄養成分に、

  • マグネシウム
  • ビタミンB2

の二つがあります。

マグネシウムが豊富な食材は、

枝豆、大豆、玄米、いわし、干しえび、わかめ、ひじき、昆布、ごま、アーモンドなどに含まれています。

ビタミンB2が豊富な食材は、

納豆、レバー、うなぎ、牛乳やヨーグルトなどに含まれています。

ただし、特定の成分だけを大量に摂ろうとせず、いろいろな食材をまんべんなく食べる努力が大切です。

通常の食生活では過剰摂取のおそれは少ないですが、「サプリメント」などで摂りすぎると、例えばマグネシウムは下痢などを起こす可能性があります。

大量摂取に注意し、バランスのよい食生活をするよう心掛けてください。

メニューに迷ったらメインは魚にする、主食に玄米を取り入れてみる、脂肪分の多い食品を控える、お店では和定食を選ぶ、おやつはヨーグルトにするなどの工夫をするといいでしょう。

コーヒーや紅茶などのカフェインを含む飲み物は、「片頭痛」を一時的にやわらげる効果があります。

外出先で「少し頭痛がしてきたかもしれない」と感じたときに、応急処置として上手に取り入れるとよいでしょう。

ただし、飲みすぎると頭痛の原因になるので注意してください

②気圧や気候の変化で気をつけること

急な気圧の低下や気温の変化が引き金となり、「片頭痛」が起こる人もいます。

その詳しいメカニズムはわかっていませんが、気圧や気温によって痛覚感受部位の働きが変化するのではないかと推測されています

エレベーターに乗ると気圧の変化で頭痛が起こることもあり、山登りや展望台にも注意しましょう。

寒暖の差が大きいと「片頭痛」になりやすいとわかっている場合は、気温変化を防ぐ工夫をしましょう。

夏場に室内から屋外に出るときは、帽子や日傘で日光を直接当たらないようにしましょう。

また、冷える職場で仕事をする人は、カーディガンやストールで首や肩を冷えから守ってください。

ただし、生地の素材や重さによっては肩こりや首周りの不快感を招き、それが「片頭痛」を誘発する可能性もあるので、重ね着をしたくない場合は貼るタイプのカイロを活用してもよいでしょう。

 

③光・音・においで気をつけること

光や音、におい、などの環境の変化には脳が過剰反応しやすく、「片頭痛」が起こるきっかけになりやすいです。

まぶしい光は頭痛発作を誘発します。コンサート会場や映画館、太陽光線の強い夏の浜辺などは危険スポットです。

光に敏感な人は、外出する際、サングラスや遮光タイプのメガネをバッグの中に入れておくといいでしょう。

また、カラオケボックスなど大きな音が鳴り響く空間は、脳を刺激して頭痛を誘発する可能性があります。

食堂フロアや喫煙スペースなど「片頭痛」を起こすにおいがする場所を通る時は、マスクで防御するのも有効です。

④乗り物に乗る時に気をつけること

乗り物は特有のにおいや振動、気圧の変化で脳を刺激するほか、高速で流れる車窓の風景や日差しなども「片頭痛」の引き金になります。

座席の位置や車内環境を改善すれば予防につながります。

高速バスならエンジンの振動が伝わる後部座席や、タイヤの真上の座席は衝撃を受けやすいので避けましょう。

新幹線は進行方向に向かって右の窓側は、新幹線がすれ違う時に急激な気圧の変化を受けやすいため、通路側に座るとよいでしょう。

⑤睡眠で気をつけること

適切な睡眠には、疲労を回復したり生活習慣病を予防したりする効果があります。

ただし、とにかくいっぱい眠ればよいというわけではなく、「片頭痛」には眠りすぎもおすすめできません。

日中を元気に気持ちよく過ごせる睡眠を、過不足なく、規則正しくとることが大切です。

「片頭痛」は、ストレスや精神的重圧から解放されたのをきっかけに起きる場合もあります。そのため、休日に極端な寝坊をするのは避けて、できるだけ平日と同じ時間に起床・就寝すると、片頭痛の予防につながります。