群発頭痛とアルコール

アルコールは、適量を守れば、血行を促進し緊張感を和らげ、体に良い働きをもたらします。

適量の飲酒を続けている人では、脳卒中の発症が4割低下することが示されました。

この理由としては、アルコールの作用で善玉コレステロールであるHDLコレステロールの血中濃度が上がることや、血液が固まりにくくなることが挙げられます。

ただし、アルコールの良い効果を得られるのは適量を守っている場合に限られます。

1日平均アルコール量で20g程度が節度ある適度な飲酒量と言われています。

アルコール度数はお酒の種類によって異なりますが、だいたい

●ビール中瓶1本(約500ml)

●日本酒1合(約180ml)

●赤ワイングラス2杯(約200ml)

●焼酎半合(約90ml)

くらいが適量とされています。

アルコールの影響

上記したとおりにアルコールの適度な摂取量を守れば、身体には良い効果をもたらしますが、群発頭痛の一番の原因がアルコールの摂取であることが多いです。

特に発作が起きる群発期にアルコールを摂取すると、40分から1時間ぐらい経ってから激しい頭痛の発作が必ず出てくると言われています。

そしてそれはお酒に強い弱いにかかわらず必ず発作が起こりますので、どれだけ酒豪を自任している人でも、この期間はアルコールを避けるようにする必要があります。

ではなぜアルコールによって、群発頭痛が引き起こされるのでしょうか?

群発頭痛は血管拡張作用を有する物質である

①.ヒスタミン

②.アルコール

③.ニトログリセリン

などで誘発されることから、頭部の血管が関与していると考えられています

この中でもアルコールは、免疫反応や炎症反応、生体防御に深く関わる「サイトカイン」を脳の血管周りで増加させます

これが群発頭痛を起こしやすくする原因の一つです。