「緊張性頭痛」は、前のめりの姿勢やデスクワーク、運転などで同じ姿勢を長時間続けた場合に、こめかみの部分にある筋肉や、首から肩に広がっている筋肉などの痛みやこりによって起こると考えられています。
また、「片頭痛」と併発していることもあり、症状がひどい場合は日常生活に支障をきたす可能性もあるので、早めの改善を心がけましょう。
さらに別の要因として、
- ストレス
- 緊張
- 不安
- うつ状態
といった精神的な不調も、脳が痛みを敏感に感じる原因となっている可能性もあります。
「緊張性頭痛」を改善するには、姿勢に気をつける習慣や心身のリラックスが基本です。
同じ姿勢をとり続けるのを避けて首や肩がこらないように注意するほか、首や肩の冷えを防いで血流が悪化しないようにする、ぬるめのお風呂につかってストレスを解消するなどが効果的です。
「片頭痛」との痛みの違いについて、
主な原因は?
頭を圧迫されたような鈍い痛みが続く「緊張性頭痛」は、一次性頭痛の中で最も頻度が高いと言われています。
上記しましたが、パソコン作業や運転などでうつむいた姿勢を長時間続けた場合に、首から肩にかけての筋肉が緊張することで起こりやすいのが特徴です。
最近では、肩やその周辺の筋肉のこり以外にも、ストレスや不安といった心理的な状態が影響することもわかってきました。
「緊張性頭痛」は、めまいや吐き気などを伴うわけではないため、つい軽視しがちですが、頻繁に起こると仕事や家事に影響を与えることもあります。
特に「片頭痛」と併発していると、痛みが強く、改善しづらい傾向がみられます。動くと痛みが増す、音や光に敏感になる、吐き気がするという人は、「緊張性頭痛」と片頭痛の両方を発生している可能性もあります。
その場合、まずは片頭痛の対策から始めてください。
日常でのセルフケア
- ①ぬるめのお湯につかって筋肉の緊張をほぐしましょう
「緊張性頭痛」には、ぬるめのお湯にゆっくりつかる入浴法がおすすめです。
お湯の温度は、夏なら38℃、冬なら40℃が目安がいいでしょう。ぬるめのお湯は「副交感神経」に働きかけるので、リラックスできます。
また、水の浮力は筋肉を弛緩させて休ませるので、首や肩のこりがやわらぎます。好きな香りの入浴剤を入れたり、湯船の中で腹式呼吸をしたりすると、入浴によるリラックス効果がさらに高まります。
- ②首や肩の冷えや目の疲れにも注意しましょう
長時間のパソコン作業などによる首や肩のこりは、冷えにより血行が悪くなることでさらにひどくなります。
冷える職場やエアコンの冷風が直撃する席で作業する人は、上着を羽織って冷えから守りましょう。
首や肩のこりを訴える人には、「眼精疲労」も同時に感じているケースがみられます。まず、メガネやコンタクトの度数が合っているか確認し、作業に適した度数に調整しましょう。
また、目を温めたときに「気持ちがよい」と感じたら、首や肩だけでなく、目も温めると効果的です。休憩時間には、40℃くらいの蒸しタオルを目の上に乗せて、目の疲れをやわらげてください。
- ③今の枕が身体に合っているか確認しましょう
「緊張性頭痛」の人は、仕事中の姿勢と同じように、寝るときの姿勢に気をつけましょう。
起きて活動しているときの首や肩は、約5kgの重さの頭部を支えています。
夜は身体に合った枕を使い、首や肩の筋肉に負担をかけず、きちんと休ませることが大切です。
そのためには、首の後ろのカーブの隙間を埋めるような角度の枕をおすすめします。すぐに買い替える予定がない場合は、畳んだバスタオルなどを重ね、体に合った枕をつくるのもよいでしょう。
- ④正しい姿勢を意識しましょう
セルフケアの中でこれが一番重要になります。
デスクワークの人は、うつむいたまま長時間の作業を続けないよう気をつけてください。
座面が高すぎる椅子は、前のめりの姿勢になるので注意して下さい。椅子の高さやパソコンのディスプレーの角度を調整し、軽く背筋を伸ばして作業を行うようにしましょう。
運転をするときも同様に、正しいドライビングポジションを身につけてください。途中で休憩をして、姿勢を変えたりすることで上半身の筋肉のこりや疲れが防げます。
無意識のうちに顎が前に突き出た姿勢になっていないかチェックし、猫背にならないように注意しましょう。
そして、職場以外でも姿勢に注意が必要です。
特に多いのが、スマートフォンを使うときや読書するときに、顎が出た前かがみの姿勢になっているケースです。電車の中などでスマートフォンを見る習慣のある人は、意識して背筋を伸ばしてください。
- ⑤心を落ち着けてリラックスする時間をつくりましょう
落ち込みや不安、ストレス、うつ状態といった精神的な不調により、脳が痛みを敏感に感じ、「緊張性頭痛」が長引いたり悪化したりする場合があります。
精神的な原因に思い当たる人は、趣味の時間を持ったり、30分でもいいのでお気に入りのカフェで一人の時間を楽しむなど、自分なりのリラクゼーション法を見つけてください。
毎日忙しくて心を休める時間がないという場合は、夜の時間を利用して、アロマや音楽を楽しむのもよいでしょう。
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